月山湖の水面は、昼の残光をまだ少し残していた。大噴水が白い柱を立て、風に裂ける水しぶきが木々の向こうまで届く。西川町の夜は早く冷え、ポレポレファームの木造コテージの窓は、湯気で内側から曇っていた。
美奈子は四十九歳。離婚届を出した翌週、息子の湊に「どこか静かで、人が少ないところへ」と言われた。二十八の湊は、母の荷物をほとんど一人で運び、森の空き地に立つ二階建ての貸別荘の鍵を受け取った。独立した西洋風の間取り、広いキッチン、寝室は二つ。屋外には露天の小さな湯船が、木の柵に囲まれて置いてある。
「噴水、夜もやってるらしい」
湊が冷蔵庫から缶ビールを二本出した。美奈子はリビングのソファに腰を下ろし、離婚した夫の名前を口にしないようにしていた。指輪の跡だけが、左手の薬指に薄く残っている。
「ありがとう。こんなところ、一人じゃ来られなかった」
「母さんを元気にしたかっただけだよ」
二人はビールを空け、ワインを開け、現地の地酒を少しずつ飲んだ。レストランで取った夕食の残りをつまみ、窓の外の噴水の音を聞きながら、会話は昔の家族旅行の話に戻った。湊が小学生のころ、美奈子が風呂で背中を流してやったこと。中学の運動会で、夫が来なかった日に、母だけがカメラを構えていたこと。酒が進むと、その記憶は体温のあるものに変わった。
美奈子は頬を赤くし、浴衣代わりの薄い部屋着の襟を直した。胸の谷間が、年齢にしてはまだ張った形で見える。湊は目を逸らそうとして、逸らさなかった。
「母さん、綺麗だよ。今でも」
「湊……そんなこと、息子が言うな」
「言うよ。父さんが捨てたのは、父さんの損だ」
美奈子は笑おうとして、涙が先に出た。湊が隣に座り、肩を抱いた。酒の匂いと、息子の汗の匂いが混ざる。彼女は顔を上げ、湊の唇に自分の唇を押し当てた。一瞬、二人とも固まった。それから美奈子が舌を入れ、湊が受けた。離婚したばかりの母と、その息子の、最初の接吻だった。
「いけない」
「わかってる」
「でも、今夜だけ」
言葉はそれだけで終わった。湊は母を抱き上げ、寝室ではなく、テラス側の広いソファへ運んだ。窓の外では大噴水がまだ白く立ち、水音が壁を震わせる。美奈子の部屋着を剥ぐと、ブラジャーのない胸が露わになった。乳首はすでに硬く、湊の指が触れると美奈子は声を殺した。
「見ないで……母親の体だよ」
「見る。母さんの体だ」
湊は左右の乳房を掌で包み、交互に口に含んだ。舌で乳首を転がすと、美奈子の腰が浮く。彼女の手は息子の頭を押し戻そうとして、代わりに髪を掴んだ。離婚後、誰にも触られていない肌は敏感で、湊の唇が腹を下り、ショーツの縁に達したとき、美奈子は脚を閉じられなかった。
ショーツを下ろすと、陰毛は薄く整えられ、すでに湿っていた。湊は膝をつき、母の腿の内側に口づけ、そのまま割れ目へ舌を這わせた。クリトリスを吸うと、美奈子は「あっ」と短い声を漏らし、ソファの背もたれに頭を押しつけた。息子の舌が膣口をなぞり、中へ少し入る。母親の味は、想像していたより熱く、塩と甘い分泌が混ざっていた。
「湊、そこ……息子に、そんなこと」
「母さんが感じてる。わかる」
指を一本入れた。内壁は柔らかく、酒で弛んだ体が息子の指を締めつける。湊は舌を止めず、指を曲げて前壁を擦った。美奈子の腿が震え、やがて短い痙攣とともに、愛液が指を伝った。彼女は自分の手で口を覆い、噴水の音に紛れるように喘いだ。
「入れたい」
湊がズボンを下ろすと、勃起した陰茎が母の腹に当たった。美奈子はそれを見つめ、一瞬だけ目を閉じ、それから自分の手で根元を握った。息子のものは夫より太く、先端はすでに濡れている。彼女はそれを自分の入口に導き、腰を少し上げた。
「ゆっくり。……母親を、壊さないで」
湊は亀頭を押し入れた。窄まりが広がり、美奈子が息を呑む。半分まで入ったところで一度止まり、母の顔を見た。目が潤み、唇が半開きになっている。彼は残りを沈め、根元まで埋めた。熱い内壁が息子を包み、美奈子は「んっ」と喉の奥で鳴いた。
抽挿は遅く始まった。引いては押し、引いては押す。結合部から愛液が泡立ち、ソファに染みた。湊は母の乳房を掴み、乳首を指で摘みながら腰を使った。美奈子は脚を息子の腰に絡め、離婚したばかりの体で、実の息子を受け入れた。
「気持ち、いい……湊の、大きい」
「母さんの中、すごく締まる」
窓の外で噴水が一度落ち、また噴き上がる音がした。湊はペースを上げ、母の最奥を小突いた。美奈子は声を抑えられなくなり、息子の名前を繰り返した。絶頂が近いのを感じ、湊は一度引き抜き、母をうつ伏せにさせた。尻を上げさせ、後ろから再び挿入する。この体勢だと深く、美奈子はクッションに顔を埋め、尻を息子に預けた。
湊は腰を打ちつけ、母の尻肉が音を立てた。片手で髪を軽く掴み、もう片方で腰を固定する。美奈子は「そこ、奥、当たってる」と途切れ途切れに言い、二度目の絶頂で内壁が激しく蠕動した。湊は限界が近く、母の耳元で告げた。
「中に、出す」
「だめ……息子の、精液……」
言葉とは逆に、美奈子の腰は逃げなかった。湊は最奥で放った。熱い飛沫が母の子宮口を叩き、脈打つたびにあふれ、結合部から太腿へ垂れた。美奈子は震えたまま、息子の精を受け取った。
しばらく動かなかった。噴水の水音だけが戻ってくる。湊がゆっくり抜くと、白濁が母の割れ目から流れ、ソファを汚した。美奈子は振り返り、息子の顔を見た。羞恥と、酒と、満たされた余韻が混ざっている。
「お風呂、入ろう。外の湯船」
二人はタオルを巻き、テラスの露天へ出た。夜気は冷たいが、湯は熱い。月山湖の方角に、噴水の白い柱がまだ見える。湯船に並んで浸かると、美奈子が湊の腿に手を置いた。
「後悔、してる?」
「してない。母さんは?」
「……してない。怖いだけ」
湊は母を膝の上に引き寄せた。湯の中で再び硬くなった陰茎が、母の尻に当たる。美奈子は自ら位置を調整し、湯船の縁に手をつき、息子を後ろから受け入れた。湯が揺れる。挿入は先ほどより滑らかで、美奈子は小さく呻きながら腰を動かした。湊は母の乳房を後ろから掬い、乳首を湯の中で擦った。
「また、中に出していい?」
「今夜だけ、って言ったのに」
「今夜は、まだ終わってない」
美奈子は答えず、腰を落として根元まで飲み込んだ。湊が下から突き上げると、湯が縁を越えて木のデッキにこぼれる。彼女は噴水の方角を見ながら、息子に突かれ、三度目の絶頂で声を上げた。湊も続けて放ち、湯の中で母の中を再び満たした。
部屋に戻ったあと、二人はベッドで横になった。美奈子は息子の胸に額を寄せ、精液の残りが太腿を伝うのを感じながら、目を閉じた。窓の外では、月山湖の大噴水が夜の森に白い音を立て続けていた。
翌朝、美奈子は先に起き、キッチンでコーヒーを淹れた。湊が起きてくると、彼女は目を合わせ、それから小さく笑った。
「噴水、昼も見に行こう。昨日の夜のことは……ここに置いていこう」
湊は母の手を取った。指の指輪の跡は、まだ薄く残っていた。
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