母と息子は、ともに成人している。以下は、夫に放置された四十代の母と、二十代の息子との、合意の上の関係を描いたフィクションである。
夜の十一時を過ぎても、ダイニングの照明は落ちていなかった。テーブルの端に置かれた夫の湯呑は、朝から一度も洗われていない。中の茶は冷えて膜を張り、縁に茶色い輪を残している。母の香織は、その輪を指先でなぞりながら、もう何度目かのため息をついた。
四十二歳。結婚して二十三年。息子の蓮が大学を出て就職してからも、香織の一日はほとんど変わらない。朝、夫の弁当を作り、洗い物をし、洗濯物を畳み、夕方には夕食を用意する。夫は帰ってきてもほとんど口を開かない。新聞を広げ、テレビのニュースを流し、風呂に入って寝室に消える。香織が隣に入っても、背中を向けたまま寝息を立てるだけだった。
「……お母さん、まだ起きてるの」
廊下から声がした。蓮だった。シャツの袖をまくり、ネクタイを緩めたままの姿で、冷蔵庫から麦茶の瓶を取り出している。二十五歳。背は父より高く、肩幅も広い。就職して二年、残業の多い部署にいるせいで、帰宅はいつも遅い。
「蓮。ご飯、温め直そうか」
「いいよ。もう食べてきた」
蓮は麦茶をコップに注ぎ、母の向かいに座った。香織は、息子の喉が動くのを見ていた。夫が若い頃にも似た仕草だった気がする。今の夫は、その喉を見せることさえない。
「お父さん、今日も?」
「先に寝てる。いつも通り」
蓮は何も言わなかった。ただ、母の指が湯呑の縁を撫でているのを、しばらく見ていた。
その夜から、二人きりの時間が少しずつ長くなった。
香織が洗い物をしていると、蓮が後ろからタオルを渡す。リビングでドラマを見ていると、蓮が隣に座って同じ画面を眺める。夫のいない夜、香織は酒を少しだけ飲むようになった。蓮も一緒に飲む。会話は仕事のこと、昔のこと、どうでもいいテレビの話。それでも、夫と交わす言葉よりずっと多かった。
ある夜、香織がソファでうとうとしていると、肩に蓮の手が乗った。
「お母さん、布団で寝なよ」
「……うん」
起き上がろうとして、バランスを崩した。蓮が腰を支えた。掌が、薄手のワンピースの布越しに腰骨のあたりを包む。香織の息が、一瞬止まった。蓮の手はすぐに離れた。けれど、その熱は布の下に残った。
「ごめん」
「いいの。ありがとう」
香織は自分の声が掠れているのに気づいた。寝室へ向かう足が、少しだけ遅かった。夫はすでに眠っている。香織は背中を向け、膝を抱えた。腰に残った感触を、自分の掌で上から押さえた。
翌週、夫は出張に出た。三日間。香織は朝から洗濯物を干し、夕食の下ごしらえをし、それでも時間が余った。蓮が帰ってきたのは九時過ぎだった。玄関で靴を脱ぎながら、母の顔を見て、少し眉を寄せた。
「顔色、悪いよ」
「大丈夫。ただ、静かで」
夕食を二人で食べた。蓮が皿を洗い、香織が拭いた。狭いキッチンで肩が触れる。蓮の腕が、香織の胸の横をかすめた。香織はタオルを握ったまま、動けなかった。
「お母さん」
「なに」
「親父、本当に何もしないの」
香織は答えなかった。蓮はタオルを取り上げ、母の手を引いてリビングへ連れて行った。ソファに座らせ、自分も隣に座る。距離が近い。香織の膝が、蓮の太腿に触れている。
「寂しいんだろ」
「蓮、そういうこと言わないで」
「見てればわかる」
蓮の手が、香織の膝に置かれた。指は動かない。ただ、重みだけがある。香織は拒否しなかった。夫の手が、最後に自分の肌に触れたのがいつだったか、思い出せなかった。
「……触って、いい?」
蓮の声は低かった。香織は目を閉じ、小さく頷いた。
蓮の掌が膝から太腿へ上がる。ワンピースの裾が捲れ、素肌に指が当たった。香織の太腿は、年齢を感じさせる柔らかさがあった。蓮はそこをゆっくり撫で、内側へ進んだ。香織の息が乱れる。ショーツの縁に指が触れたとき、香織は蓮の手首を掴んだ。
「蓮……本当に」
「嫌なら止める」
香織は手首を離した。蓮の指が布の上を滑り、すでに湿っている場所を押した。香織は歯を食いしばり、声を殺した。蓮はショーツを横にずらし、直接指を当てた。割れ目を上下に辿り、クリトリスのあたりを円を描くように撫でる。香織の腰が、勝手に浮いた。
「あ……っ」
「声、出していいよ。誰もいない」
蓮は中指を、ゆっくり沈めた。熱く、狭い。香織の中は、長いあいだ何も受け入れていなかった。蓮は指を一本、奥まで入れ、曲げて内側の壁を探った。香織が肩を震わせた場所で、蓮は指を止め、同じ場所を繰り返し押した。
「そこ、気持ちいい?」
「……うん。蓮、上手」
「お母さん、締まる」
香織は恥じて顔を背けた。蓮はもう一本指を加え、二本で出し入れした。湿った音がリビングに響く。香織は蓮の肩に額を預け、息を漏らした。蓮の親指がクリトリスを擦るたび、香織の内腿が震えた。
「イきそう……蓮、待って」
「いいよ。イって」
香織は蓮の指を締めつけ、小さく声を上げて達した。太腿が蓮の手を挟み、しばらく離れない。蓮は指を抜かず、余韻が収まるまで内側を優しく撫でた。
「……ごめんね」
「謝るなよ」
蓮は濡れた指を自分の口に含んだ。香織はそれを見て、また顔を熱くした。蓮は母の顎を持ち上げ、唇を重ねた。香織は最初、硬く口を閉じていた。蓮の舌が歯の間を割ると、香織は目を閉じ、息子の舌を受け入れた。夫とは違う、若い口の味がした。
キスが深くなる。蓮の手がワンピースの胸元を下ろし、ブラのカップをずらした。香織の胸は、授乳を終えてからも形を保っていたが、先端はすぐに硬くなった。蓮は片方の乳首を唇で吸い、もう片方を指で摘んだ。香織は背中を反らせ、蓮の頭を抱いた。
「蓮……ベッド、行こう」
寝室は夫の匂いがした。香織はそれを無視して、シーツの上に仰向けになった。蓮がワンピースを脱がせ、ショーツを踝まで下ろす。香織は脚を閉じかけ、蓮に開かれた。息子の視線が、自分の恥部に落ちている。毛は薄く整えられていた。蓮はそこに顔を埋め、舌を這わせた。
「あっ、だめ、汚い」
「汚くない」
蓮はクリトリスを吸い、舌先で弾いた。香織は枕を掴み、腰を揺らした。蓮の舌が割れ目を割り、中まで入ってくる。香織は二度目の絶頂を、息子の口の上で迎えた。
蓮が服を脱いだ。香織は息子の体を、子供の頃から知っているつもりでいた。違う。胸は厚く、腹は引き締まり、股間のものは夫より太く、上を向いていた。香織は手を伸ばし、それを握った。熱い。脈打っている。香織は先端に唇を寄せ、舌で先走りを舐めた。
「お母さん……」
蓮の声が震えた。香織は口を開き、半分ほど飲み込んだ。喉の奥まで入れるのは難しかった。頬を窄め、舌を絡め、手元で根元を扱く。蓮は母の髪を掴み、腰を小さく動かした。香織は涙目になりながら、息子のものを口で奉仕した。
「入れる」
蓮が香織の脚を開いた。先端が入口に当たる。香織は頷いた。蓮は一気には入れず、先端だけを沈めて止まった。香織の中が、異物を拒むように締まる。蓮は母の腹を撫で、少しずつ奥へ進んだ。根元まで入ったとき、香織は息を吐いた。
「全部、入った」
「動いて」
蓮が腰を引いて、また沈めた。香織の体がベッドの上で揺れる。夫とは違う角度、違う太さ、違う熱。蓮は母の膝を抱えて深く突き、香織の一番感じる場所を何度も擦った。香織は声を抑えられなくなった。
「蓮、そこ、いい……もっと」
蓮は速度を上げた。肌がぶつかる音、湿った音、香織の喘ぎ。蓮は母の胸を掴み、乳首を摘みながら腰を打ちつけた。香織は三度目に達し、中を痙攣させた。蓮はその締まりに耐えきれず、抜こうとした。
「中、だめ」
「外に」
蓮は寸前で引き抜き、香織の腹の上に白く飛ばした。香織は自分の腹を汚す息子の精を、指でなぞった。熱い。蓮は母の隣に倒れ、荒い息をついた。
「……後悔する?」
「しない。あなたは?」
「しない」
翌朝、香織は夫の出張がまだ二日残っていることを確認して、蓮の部屋のドアを叩いた。蓮は起きていて、母を抱き寄せた。今度は朝の光の中で、香織は自分から蓮の上に跨った。息子のものを握り、自分の中へ導く。腰を上下させ、蓮の腹に手を突いて動いた。蓮は母の腰を掴み、下から突き上げた。香織は窓の外の明るさを見ながら、息子の上で達した。
夫が帰ってきた夜、香織はいつも通り夕食を出した。夫は新聞を読み、ほとんど喋らなかった。蓮は遅くまで残業で、十一時に帰った。玄関で目が合ったとき、香織は息子の唇の形を思い出して、皿を持つ手を滑らせそうになった。
それからも、夫のいない夜と、夫が先に寝る夜に、二人は体を重ねた。リビングのソファ、香織の寝室、蓮の狭いベッド。香織は息子に抱かれるたび、夫に放置されて乾いていた場所が、また熱を持つのを感じた。蓮は母の体のどこを触れば声が出るかを覚え、香織は息子のものが一番硬くなる角度を覚えた。
ある夜、香織は蓮に後ろから突かれながら、夫の枕を見ていた。蓮の手が胸を掴み、腰が打ちつけられる。香織は枕に顔を埋め、息子の名前を呼んでイった。蓮は今度は中で果てた。香織は熱が注がれる感触に、脚を震わせた。
「……出ちゃった」
「いい。今日は、安全な日」
嘘だった。香織は自分でも、計算が曖昧なのを知っていた。それでも蓮を締めつけ、中に残る熱を逃がさなかった。
物語はそこで終わらない。夫は相変わらず新聞をめくり、香織は相変わらず弁当を作る。蓮が帰宅する足音が聞こえると、香織の内腿が、先に熱を持ち始める。明示的な関係は、家庭の静けさの下で続いている。
This is an original creative work by Salty Vixen. This story/article, including its characters, plot, and descriptive content, is protected by copyright law. Unauthorized copying, sharing, reposting, or reproduction in any format is strictly prohibited. This content may not be used for AI training, data scraping, machine learning, or any form of artificial intelligence development without explicit written permission from Salty Vixen Publishing LLC. Violators will be pursued to the fullest extent of the law.

